RSウイルスは生後6ヶ月以下の乳児に感染すると気管支炎や肺炎になる可能性もあるウイルスで、毎年寒くなり始めると流行がはじまります。

一般的に成人が感染しても風邪の症状程度で収まり、自然に治癒するものです。

ですが、家に介護の必要な高齢者が同居している場合には、乳幼児と同様にRSウイルスの感染を未然に防がなくてはいけません。

その理由とはなぜでしょうか?そしてRSウイルスが感染しないように予防するにはどんなことをしたらいいのでしょうか?

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RSウイルスに介護が必要な高齢者が感染するとその症状は?

RSウイルスは、毎年寒くなる10月ごろになると流行するウイルスで、成人がかかっても鼻水や熱、咳の症状で収まってしまう場合が多い、一般的でどこにでもいるウイルスです。

ですが感染してもRSウイルス感染症そのものを治療する特効薬はなく、また予防ワクチンもありません。

したがって病院にかかってもそれぞれの症状に対する対症療法が中心になっています。

乳幼児ではじめてRSウイルスに感染する時に重症化することがあるので注意をするように言われています。

一度罹っても免疫ができるわけではなく、生涯にわたって何度も再感染が起こるウイルスなのです。

感染経路は飛沫感染と接触感染

潜伏期間が長いときで6日ほどありますから

例えば子供が保育園や小学校でRSウイルスに感染し、知らないまま家に持ち帰って、

くしゃみや咳で他の家族に移るといったことも普通におきます。

そういったことで外出しない高齢者でも簡単にRSウイルスに感染する可能性があるのです。

介護施設で集団感染して重篤な症状で亡くなるケースが毎年のようにニュースで伝えられていますが、RSウイルスはインフルエンザと同等の致命率とも言われています。
介護している職員さんが媒介となってウイルスが蔓延することが多いので、家庭でも家族全員で予防対策をおこなうことが大切になってくるんですね。

お年寄りでも普段から元気で歩ける方なら抵抗力もある程度ありますが、介護が必要な人はもともとウイルスや風邪などに弱く、重症化しやすい傾向にあります。

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筆者の母も高齢で介護度4で老人施設に入居していますが、普段から喘息気味です。

つい最近何かのウイルスに感染してしまい、咳がひどくて食べ物を嘔吐する日が続いたため入院しました。

そのときRSウイルスの検査は行わず、診断はでなかったのですが、

入院して一週間後くらいに病院で肺炎を発症して、結局一ヶ月以上入院というハメになりました。

現在退院はしたものの、1ヶ月以上体を動かさなかったために、今までは自分でつかまり立ちができたのが、今は全く立ち上がれず、トイレもすべて介助が必要になるなど運動機能がいちじるしく低下してしまった結果になりました。

高齢者がウイルス感染すると重症化する一例ということで書かせていただきましたが、

このように高齢者でも普段から持病がある人は、RSウイルス感染で重篤な症状に陥る傾向があり、入院してもなかなか完治しない、運動機能が低下して体力もさらに弱くなり、最悪の場合そのまま退院できずに亡くなる方もいらっしゃいます。

ということで、RSウイルスをまず高齢者のいる環境に持ち込まない努力が必要になるのですね。

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RSウイルス対策とは?家庭でできる予防方法

RSウイルスの感染経路は主にふたつです。

○ 飛沫感染
○ 接触感染

お子さんが学校から持ち帰ったRSウイルスが家族を介して高齢者に移る可能性もありますので、家族全員で徹底して予防に努めましょう。

RSウイルスが流行り始めたら、

手洗い
マスクの着用
部屋の加湿
そして、消毒薬で拭き掃除

この4つは必ず実行したいものです。

RSウイルスは感染力は強いですが、石けん、消毒用アルコール、家庭用の塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)などに触れると簡単に感染力を失います。

塩素系漂白剤は薄めて使います。
薄め方は、
製品の濃度が5%の場合

10mlの塩素剤に対して、2.5リットルになるように水を入れます。
(製品によって濃度が違いますので、表示を確認してください)

消毒用エタノールや希釈した塩素系漂白剤で、ドアノブ、階段の手すり、トイレなど、こまめに拭くようにして、接触感染の元を断ちます。

手洗いは石けんで時間をかけてよく洗います。
→参照記事 インフルエンザ予防について

RSウイルスが流行する時期は、インフルエンザやノロウイルスが流行する時期と重なります。

各ウイルスに対する予防法はほぼ共通していますから、手洗い、マスク、部屋の加湿、消毒をこまめに行うということを今からでもぜひはじめましょう。

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