だんだんと寒い季節が近づいてくると、インフルエンザの流行が心配ですよね。
なかには毎年のように風邪やインフルエンザにかかってしまって、うんざりという人もいるのでは?
いったい、インフルエンザにかかりやすい人とかかりにくい人は何が違うのでしょうか?
目次
インフルエンザにかかりやすい人の特徴とは?
まずはインフルエンザの主な感染経路をもう一度おさらいしましょう。
一番の感染経路は、感染者から出た咳やくしゃみで発生する水滴です。この水滴を飛沫といいますが、
インフルエンザは飛沫感染が主な感染経路なので、人ごみに出なくてはいけない人は、外出しない人より感染の可能性が大きくなります。
混んだ通勤電車でどのくらいウィルスが飛んでいるのか考えると、ぞっとしますが
そのように人がたくさん集まるような所へ行く機会が多い人は、そこにいるだけで「かかりやすい」環境にいるといえるでしょう。
二番目の主な感染経路は「接触感染」です。
感染した人がくしゃみや咳を手でおさえたり、鼻水を手でぬぐった後に、ドアノブ、電車のつり革、エレベーターのボタンなどに触れると、その触れた場所にウイルスが付着します。
健康な人がそこからウィルスに触れ、その手で目や鼻、口に再び触れることにより、粘膜・結膜などを通じてウイルスが体の中に入り感染するという経路があります。
それが接触感染です。
具体的例を出しますと、外出からかえって、手を洗わないとか、
マスクをせず、鼻がむずむずするからとしょっちゅう口や鼻の周りを手で触っている、それから目を酷使している人はよく目を擦ります。 それから目やにを指でぬぐったりする人も危ないかも知れません。
そういったことを日常的にしている人は「かかりやすい」環境を自分で作り出しているといえるでしょう。
インフルエンザワクチンを接種していても感染してしまう理由
インフルエンザワクチンの効果は以下のふたつが期待されています。
○ 感染後に発病する可能性を低減させる
○ インフルエンザにかかった場合の重症化防止
厚生労働省がこのようにインフルエンザワクチンの効果を説明しているのですが、
「インフルエンザに感染しない 発症しない」とは書いてありません。
接種していても、かかる人はかかるのです。
インフルエンザにかかりやすい人の共通点とは
インフルエンザを「完全に」「予防する」のは不可能です。
そのなかで、やはり高齢者であったり、持病があって免疫力の低下している人、抵抗力の弱い子供はインフルエンザが重症化しやすいので、気をつけるようにといわれますよね。
こういった人たちはとくに予防接種を受けるように推奨されるわけですが、
ここで重要なのは「免疫力」です。
免疫とは、病原菌やウイルスなどの外敵の侵入を防ぐなどの自己防衛機能のことで、
つまり免疫力が落ちるということは、外敵と戦う機能が低下しているということです。
免疫力が低下する主な原因はストレスと加齢といわれています。
また食生活の乱れ、運動不足など、不健康な生活習慣でさらに低下することもあるそうです。
インフルエンザにかかりやすい人は、かかりにくい人に比べて免疫力が低下する理由がもしかしたら多いのではないでしょうか。
インフルエンザにうがいや手洗いは効果なしって本当?
免疫力を高めるにはある程度時間がかります。
生活習慣の徹底見直しは大切なことですが「今すぐ」効果を期待するのはなかなか難しいと思います。
インフルエンザの主な感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」です。
それを考えれば、手洗いやうがいで体についたウィルスを除去する努力はやはり基本ではないでしょうか。
インフルエンザ予防に正しい手洗いは鉄板
手洗いは、手指などについたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法といわれています。
これは、インフルエンザだけではなく接触感染を感染経路とする感染症対策の基本中の基本です。
正しい手洗いには、一回約30秒はかかるそうです。
普通の人はそんなに時間をかけて洗いませんよね?
なので今の手洗いの方法を継続していてもおそらく十分に洗えていないはずではありませんか。
ということで推奨されている手洗いの手順をご紹介しておきましょう。
↓
せっけんを手にとって (ポンプ型の液体石けんが推奨)
↓
あわ立てる
↓
手のひらで、もう片方の手の「甲」をもみ洗い
↓
指を組んで、ゆびのあいだをもみ洗い
↓
親指を別の手で握ってくるくる回す
↓
手のひらとゆびの先を、もう片方の手のひらの上でごしごし
↓
手首をつかんでくるくると片方ずつ
↓
しっかりながして
↓
清潔なハンカチやタオルで水をふきとる
2度洗いを実行すると、ウィルスの除去効果が高まるそうです。
また、インフルエンザウイルスはアルコールによる消毒でも除去効果が高いですから、アルコール製剤を手に満遍なく塗るのも効果があるそうです。
インフルエンザ予防にうがいも必要?
ウィルスの入り口となる口の中には、さまざまな防御体制が備わっていて、菌やウィルスの進入を防ぎます。
口腔内の微生物は、外からの細菌などが定着するのを防いでいますし、喉には細かい毛と粘液があって、細かい毛が埃をキャッチし、粘液と一緒に外に向かって追い出します。
うがいは、口腔やのどを洗浄して、細菌やちり・ホコリなどを粘液といっしょに除きます。
また、のどを適度に刺激して粘液の分泌や血行を盛んにしたり、のどの潤いを保って、線毛運動の衰えを防ぐという効果が考えられます。
うがいでは、完全にインフルエンザのウイルスの進入を防ぐことできませんが、うがいによって間接的に防衛効果を高められるということが期待できるようです。
うがいの方法
水を口に含み、唇を閉じて、クチュクチュと、口の中の洗浄
もう一度口に水を含み、上を向いて「オーーーー」と言いながらうがい。オーの口の形が水が奥まで届くコツです。
水があたたまってきたら、水を取り替えて、数回繰り返す。
風邪を滅多に引かない筆者も、うがいは大好きです。
水を喉の奥のほうまで入れて(おえっとなるくらいまで)うがいをします。
水の代わりに、殺菌効果があるといわれるカテキンを含む緑茶でやるとさらに効果が期待できそうです。
外出先で、ペットボトルの緑茶などを持っていれば、気軽にうがいができますよね。
インフルエンザ対策にマスクは気休め程度って本当?
実はマスクそのものは、インフルエンザのウィルスに限定すると、進入を防げないというのはご存知ですか?
インフルエンザのウィルスは非常に小さく、0.1マイクロメートル
市販の不織布のマスクの隙間は5マイクロメートル
なのでマスクがインフルエンザウィルスそのものを捕獲することはできません。
ではいったいマスクは何に有効なのでしょうか?
マスクは、かけることで息による「湿度を保つ」目的があるのです。
マスクの中の湿度は実に90%を越えるそうです。
空気が乾燥すると、口や喉の粘膜の物理的な防御機能がきかなくなってくるのですが
ウィルス粒子をまず最初に体内に進入させないように働く粘膜の機能は、湿度を保ってあげることで頑張って働いてくれるのだそうです。
また、インフルエンザの時期にマスクをつける人が多くなる理由は、感染拡大の防止です。
厚生省でも、咳やくしゃみをしている人がマスクをすることを「咳エチケット」として推奨しています。
感染者がマスクをすることで、感染の拡大を防止できる効果が高いとされているからなのです。
まとめ
インフルエンザにかからない人になるための一歩として、今日からできる手洗い、うがいとマスクについて情報をまとめました。
こうして、ひとつひとつ改善していくことで、少しでもインフルエンザに「かかりにくい人」になれるようにしていきましょう。