忘年会や新年会など、年末年始には特にお酒を飲む機会も増えますが、それに伴って飲酒による怪我も多くなります。
今回は、うちの夫がお酒を飲んだあと脳貧血で倒れて、大変なことになったときの体験をお伝えしようと思います。
脳貧血は酔っ払ってなくても起きるものですが、お酒によって起こりやすくなることがあるんです。
どうかみなさんはこれを読んで、お酒を飲むときにはあることに是非気をつけて、同じような事故が起きないようにして欲しいなと思います。
アルコールで脳貧血になる原因は?
脳貧血は、ふだん貧血かどうかにはかかわらず誰にでも起こる可能性があります。
「自分は貧血じゃないから大丈夫」ということではないので気をつけましょう。
というのも、脳貧血は血液中のヘモグロビンの量には関係がなく、なんらかの原因で血圧が急に下がり、脳に一時的に十分な血液が流れていかずに脳が酸欠状態になっておこるからです。
お風呂につかっていて立ち上がると、チカチカすることがありませんか?
それが脳貧血です。
それがひどいと、目の前が真っ暗になっていつの間にか倒れているということになるのです。
ではなぜアルコールを飲むと脳貧血が起こりやすくなるのでしょうか。
脳貧血は脱水症状があるときに起こりやすい
お酒を飲むと脱水症状になりやすくなります。このことが脳貧血の原因になることがあるんです。
アルコールには利尿作用があることが知られていますが、体内の水分をどんどん排出する働きがあるため、飲めば飲むほど体は脱水状態になります。
また体内のアルコールを肝臓で分解する際にも体の水分が使われます。
脱水症状が出ているということは、血液中の水分量が減っているということで、血圧も低くなるのです。
分かりやすくいうと、水道で蛇口が半分しか開いていないときと、全開しているときのホースの先から出てくる水量を比べてみましょう。
半分しか蛇口が開いていないときには水圧が弱いですよね。水がちょろちょろとしか出てきません。
反対に、蛇口が全開のときの水圧は強くなり、ホースの先からドバっと水が出てきます。
血管の中もいわばそれと同じ理屈で、脱水症状が起きることで血液量が減り、血液の流れが悪くなるということが起きるんです。
当然血圧が低くなると脳へ送る血流の量が減り、普段より立ちくらみなどが起こりやすい状態になるというわけです。
トイレでの脳貧血も
また飲むと頻繁にトイレに行きたくなりますよね。アルコールには利尿作用がありますし、ビールは特にトイレにすぐ行きたくなる飲み物です。
実は排尿でも一時的に血圧が下がるのは御存知でしょうか。
子供でもおしっこをしている最中に倒れてしまうことがあり、排尿時の血圧低下は年齢に関係なくおきます。
つまりお酒を飲むということは
☆お酒でトイレが近くなる(排尿の回数が多い)→血圧が一時的に低くなる
☆うたた寝していて立ち上がろうとする→脳へ行く血液が一時的に減る
このように脳貧血が起こりやすくなる条件がずらりと揃ってしまうわけですね。
飲酒による脳貧血で倒れる!
アルコールによる脳貧血は、お酒に強いとか弱いには関係ありません。
夫は遺伝的にお酒が強い体質ですが、
いつものようにお酒を飲み、ソファでうたた寝をしていて、立ち上がり、
トイレで用を足していたら、目の前が急に暗くなりはじめたんだそうです。
あ!倒れる!と思って、でもトイレで倒れたらまずいと思って、部屋まで歩いて、そのまま歩きながら気を失ったそうです。
気を失う瞬間まで本人も覚えているんですね。
その時私は一部始終をたまたま見ていました。
学生時代に、朝礼でどさっと倒れる同級生がいましたが、まさに同じでした。
が・・・・倒れ方が悪かったのです。
その場に崩れ落ちるのだったらまだマシだったかも知れませんが、歩きながら気を失っていったため、そのまま前のめりで顔面から床に直撃です。
倒れたまま動かなくなり、呼吸の音も聞こえません。
顔を床に伏せたままぴくりともしないので、「死んでしまった」と思いました。
必死に声かけをしたのですがまったく応答もなく、救急車とは思いましたが、本当に死んでしまったのか確かめたくて、体を揺さぶったり、息ができないのかと体を横向きにしてみたりと、動かしているうちに
息をぶわっと吹き返して、一言目が「心臓発作・・・・」って言うじゃありませんか。
心臓発作か!って、そこで救急車を呼んで、あたふたと救急病院に連れて行かれて、
心臓発作の可能性も含めて、全身くまなく検査検査で、結局退院できたのは3日後でした。
結局わかったことは、倒れた原因は、脱水症状と排尿による脳貧血。
心臓のほうは何でもなかったのですが、鼻が骨折していました。
うちの床はコンクリートの上にカーペット敷きで、とても固い床なんです。
あとで血液を掃除していたら、鼻の肉片を一部見つけました^^;
鼻の手術はかなり難しく、その事故から2度の整形手術を経て、ようやく鼻呼吸ができる状態に戻りました。
唯一ラッキーだったのは、倒れた角度です。
家具に囲まれた部屋で、ちょっと角度が間違っていたら、位置的にタンスの角に頭をぶつけていたはずです。
ですがたまたま頭蓋骨の骨折もなく、脳のダメージもなかったのが本当に不幸中の幸いでした。
まとめ
それ以来、本人もふだんから水分補給に気をつけるようになりましたし、脳貧血が起こらないよう、ソファから起き上がるときなどは、一旦中腰になって脳に血液がいくのを確かめてから立ち上がっています。
お酒にまつわる事故は100%防げるものです。
楽しいお酒が一瞬で事故にもつながります。
アルコール中毒も怖いですし、このような脳貧血でも事故が起こるんだ、ということで、みなさんには水分補給などはしっかりしていただきたいな、と思います。
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