楽しみにしていた旅行の直前に具合が悪くなってしまったら?
「もしかしたらインフルエンザかも・・」と自分で分かるときってありますよね。
もしインフルだとすると旅行の計画がパアになるかも知れないこととか、キャンセル料がかかるかも、とか、一緒に行く人に迷惑をかけてしまうこととか、とめどなく心配です。
このページでは、ぎりぎりのインフルエンザで、キャンセルをどのあたりで決断したらいいのか、といったことをまとめていますのでお役に立てると思いますよ。
目次
インフルエンザにかかったかも!?予約した飛行機に果たして乗れる?
インフルエンザの症状っていつもの風邪とは様相が違うので、自分でも「あれ?インフルかも」って分かったりしますよね。
でも、旅行前ですし、せっかくならキャンセルしないで済む方向で動きたい。そんな気持ちだと思います。
いまは、まずインフルかどうか判断することが先決なので、病院に予約をすぐ入れて検査してもらってください。
インフルエンザの検査は発症後12時間から48時間程度で受けることが望ましいと言われていますので、ちょうどそのタイミングで行くようにすれば2度検査する無駄がないでしょう。
インフルエンザに感染した人むけの航空会社の規定を確認する
検査結果でインフルエンザだとはっきり診断が出た場合でも、旅行までの日数にやや余裕がある人は、その間治る努力をすれば出発までに何とかなるかも知れません。
航空会社が心配しているのは、インフルエンザの感染力をもった人が利用することです。
感染力がないことをお医者さんの診断書で証明すれば、飛行機に乗れる可能性があるんです。
飛行機に乗れるか乗れないかの境目とは?
航空会社ではインフルエンザを感染症のひとつとして、インフルエンザにかかった人が搭乗することについてルールを設けています。
○JAL「インフルエンザ発症後10日以内の(フライト)の場合は、感染のおそれがないという所定の診断書を提出すれば」搭乗できる
○ANA「発症した後5日を経過し、かつ熱が下がった後2日を経過すれば」搭乗できる
つまり具合が悪くなってから少なくとも7日たっていて、熱がその間に下がって2日たっていれば搭乗できるんです。JALの場合も、診断書で証明できればOKなんです。
ツアーの場合
ただツアー旅行の場合日付が近づくにつれキャンセル料が高くなりますよね。
なのでぎりぎりまで待つより、ある程度潔く決断する必要があるでしょう。
「まだ判断がつかない」時点でも、万が一いけなくなったときに、同行者も一緒にキャンセルするのか、それとも自分のみキャンセルで、他の人にはそのままツアーに参加してもらうのかといったことをやりとりしておくといいですね。
航空会社の規定
さて、上でも少し触れましたが、
一般の航空会社では、指定の感染症にかかった人に対して、感染症の種類に応じて搭乗できない期間や搭乗するための条件を設けています。
その元になっているのが、「学校保健安全法」です。
学校保健安全法は、学生がインフルエンザなどにかかった場合などに「出席停止期間」を行使し、治るまで自宅待機させるなど、学校内での感染拡大防止のための法律です。
JALやANAを含め、一般航空会社でも「学校保健安全法」に基づいて、インフルエンザに感染した人が他の人へ感染するウィルス力をもつ間は搭乗できないと決めています。
インフルエンザは非常に感染力の強いウィルスです。
厚生労働省のホームページによれば、インフルエンザは発症後3-7日間は鼻やのどからウイルスを排出するそうです。
排出されるウイルス量は解熱とともに減少しますが、解熱後もウイルスを排出するそうです。
乾燥した機内は非常にウィルスが拡散しやすい環境です。
乗客のなかには、赤ちゃんやお年よりもいますし、航空会社は明確にルールを設けて、ウィルス感染を未然に防ぐ努力をしているわけです。
先ほども書きましたが、ANAでは、インフルエンザに伴う出席停止期間を「発症した後 5 日を経過し、かつ熱が下がった後 2 日を経過するまで」とし、医師が診断書で問題がないと証明しない限りは、搭乗できないとしています。
JALではさらに、「発症後10日以内の場合は感染のおそれがないという航空会社所定の診断書が必要です。11日以上経過している場合、診断書は不要です。」としており、発症してから10日の場合は所定の診断書の提出を求めています。
ということで、その辺りの判断をするためには、予約した航空会社に問い合わせることが必要になります。
旅行中にもっと具合が悪くなった場合も考慮する
現地でインフルエンザが重症化したら?ということも考えましょう。
検査したらインフルエンザ感染が陽性だったにもかかわらず、予防接種を受けているなどで症状が軽い、という人もなかにはいるようです。
そうなると、大丈夫そうだから予定通り旅行に行ってしまいたい気持ちも分かります。
ですが、機上では地上と異なる環境で一定時間過ごすことになります。
乾燥や、空調の風、気圧の低さなどは、健康なときでも思わぬ体調不良を招く原因となります。
筆者も、搭乗前はなんでもなかったのに、3時間のフライトを終えてみて、完全に「風邪をひいた」状態になっていたことがあります。
飛行中空調が効きすぎて、毛布二枚もらっていたのに、3時間の間に体が冷え切ってしまったのです。
そのせいで具合が悪くなり、熱はなかったものの鼻水、鼻づまり、涙目でせっかくの旅行を心から楽しむことはできませんでした。
旅行先で、万が一病気になったら?という心配はだれでもあることですが、インフルエンザがまだ治りきっていないのに、旅行したらどうなるでしょうか。
ラッキーな人は、そのまま治って元気に旅行を楽しむことができるかも知れません。
でも、時差ぼけや長時間のフライトの疲れ、なれない環境、疲れ、緊張、それらは当然体力や免疫力を低下させます。
体のなかでぐずぐずしていたインフルエンザがぶり返し、現地のホテルで高熱を出してしまったらどうしましょう?
一緒に旅行している人にも迷惑をかけますし、病院に行くにも言葉が通じない、日本で発症した病気が悪化したものなので保険がきかないなどの心配がでてくるでしょう。
そういったことを総合的に考えると、旅行に行くか行かないかは、最終的には医師と相談して決めたほうがよさそうです。
まずは自分がほかの人にインフルエンザを感染させてしまう状態かどうか、検査ではっきりとさせましょう。
インフルエンザにかかっても、解熱後だったら飛行機に搭乗しても大丈夫?
第一章にあげたように、JALやANAの規定でもあるように、感染してから一定期間がすぎていれば搭乗できるとしています。
例えば症状が軽くて、すぐに熱が平熱に戻った場合、航空会社規定に従って病院で感染力がないことを所定の診断書で証明してもらえば飛行機に乗れる可能性がありますので、予約した航空会社に問い合わせてみましょう。
インフルエンザと証明すれば飛行機のキャンセル料って免除になるもの?
ちなみにキャンセル料のことですが、国内線と国際線では対応が違うようです。
また国際線ではいろいろな種類の航空券がありますので一概には言えないのですが、
JALとANAは、国内線であれば、病気の理由で全額払戻しか変更ができることを明記しています。
※ 予約の変更・取り消しを出発前に行うことと
※ 医師の診断書の提出
が条件です
お客様が病気などの理由で旅行不可能な場合、次のいずれかの特別対応をいたします。
・ 予約便出発予定日から30日間以内の便への変更を承ります。
・ 払戻手数料・取消手数料を適用せず、全額払い戻しいたします。
ANA 参照元
お客さまご本人、またはご同行のお客さまのご病気などにより、飛行機の利用が難しい場合は医師の診断書などの提出を条件に、払戻手数料、取消手数料をいただかずに払い戻しいたします。
JAL 参照元
国際線は、航空券の種類によって対応が違います。
格安航空券の場合など、どんな理由でもキャンセルした場合航空券代は全額戻ってこないということもありますので、予約した航空会社に問い合わせしてみてください。
まとめ
インフルエンザを軽くみて無理をすると重症化することもあります。ですがお医者さんの判断でOKが出たら行けるわけですから、まずは病院に行きましょう。
JAL 参照ページ
ANA 参照ページ(PDF)