新入社員は覚えないといけないことが本当にたくさんありますよね。
そのなかでも名刺交換はビジネスパーソンとして重要なマナーのひとつ。
あなたを連れて行く先輩や上司も、訪問先で新人であるあなたがきちんとしたマナーで名刺交換という大事な場面を乗り切れるかどうか、非常にハラハラします^^;
これからの社会人生活のスタートを名刺マナーで失敗して落ち込むことにならないように、早くルールをマスターしてください。
今日は難しい名刺交換のマナーのなかでも、特に理解しにくい「複数同士での懇談会においてどう名刺交換するか」について詳しくお伝えしますね。
名刺交換を複数同士でおこなうときの順番は?
名刺を渡す相手が複数いる場合、順番の基本は役職順になります。
役職の高い人→低い人順に名刺交換をしていきます。
【シナリオ】
訪問先の会社は、A社長、B係長、C平社員の3人とします。
あなたは、D課長と一緒に行動しています。E君とします。
基本的に上位は訪問を受ける側ですので、A社長、B係長、C平社員が、D課長とE君よりも「上位」になります。
名刺を先に差し出すのは訪問した側、つまりD課長とE君です。
A社長・B係長・C平社員>D課長・E君
そのなかでも、それぞれ役職が高い順に
A社長>B係長>C平社員
自分たち側は、
D課長>E君
となりますよね。
ということで名刺交換の順番も
D課長とA社長
E君とA社長
D課長とB係長
E君とB係長
D課長とC平社員
E君とC平社員
の順番になるのが、基本ルールになります。
「立場上、上位」である訪問先のA社長、B係長、C平社員は基本的に「動かない」。
訪問者であるD課長とE君だけが順番に動くということですね。
これを、丁寧に順番に、例えばマニュアルのビデオなどで見るように一人ずつやっていると、えらく時間がかかって肝心な商談がなかなか始まりませんので^^;
実際の場面では、上司同士が名刺交換をしているとき、同時進行で部下同士も名刺交換を始めたりすることもあります。
つまり自分から最も近くにいる人、それが平社員であっても、順番を待たずに勝手に名刺交換を始めてしまうというのが現状です。
なのでE君が最後に名刺交換する相手は、相手側のB課長だったりすることもあります。
お互いの人数が多ければ多いほど、このような「入り乱れ」は起きますが、それこれをできるのも基本マナーを知っての上。
ルールをちゃんと理解したうえでのアドリブだということです。
臨機応変でその場その場で、相手の対応に合わせるということで、ことがうまく運ぶように立ち振る舞ってください。
また人数が多いときなど、上司同士が名刺交換だけをして、(雰囲気的に)平社員同士の名刺交換するのを待つことなく商談が始まってしまうこともしばしばあります。
その場合は雰囲気を重視しましょう。
E君とC平社員はそのまま名刺交換はせず、懇談に入り、名刺交換は懇談が終わったあとで行う場合もあります。
大切なのは基本を知りつつ、雰囲気を読んで、臨機応変に対応することです。
名刺交換を複数で行ったときの名刺持ち方、重ね方マナーは?
まずは自分の名刺ですが、名刺交換が始まる前にあらかじめ相手の人数分を名刺入れから出しておきます。
出した自分の名刺は、名刺入れの下にまとめて持ちます。
その際名刺の向きには気をつけてくださいね。
名刺を相手の目の前に差し出した瞬間、向きが自分のほうを向いているのに気づいて、あわてて名刺を回転させて相手に渡しなおすのは「手のひら返し」といって大変失礼になります。
名刺の向きを間違って渡すことは社会人として「ありえない」とされていて、ほとんど人が間違えません^^;。
名刺交換はそれこそみなさん何百回も繰り返していらっしゃいますから、「間違えない」ものなんです。
ですから一人だけ反対向きだったら非常に目立ち、相手の人もびっくりするでしょうし、上司や先輩はハラハラすることでしょう。
それには最初から名刺入れへ正しい向きでいれておくことです。
さっと出して正しい向きで名刺が出てくるように入れる癖をつけておきましょう。
さて、複数の方の名刺をいただいたあと、それぞれどこにどんな順番で重ねて持てばよいのか・・・と言う話に戻ります。
状況はこのようになっています。
(1)複数対複数の名刺交換のときに、立った状態で、上のようにD課長とA社長の名刺交換が始まりました。
(2)E君の番がきて、相手の一番上のA社長と名刺交換をします。
(3)名刺を右手で差出し、相手の名刺を左手に持っている名刺入れで名刺を頂戴しますよね。
(4)それから間髪をあけず、すぐに次にB課長との名刺交換
このような場合、普通だと最初にいただいたA社長名刺の上に、2番目B課長の名刺が重なってしまい失礼かなと思いますよね。
左手だけでいただいた名刺を名刺入れと一緒に持ちますから、そのような状態に自然と持ってしまいます。
それを失礼にならないように持つためには、名刺入れを使うのです。
(1)最初の人(A社長)との名刺交換が終わったら、いただいた名刺はひとまず名刺入れに挟みます。
ふたの間に横から差し込む感じですね。
(2)その後、自分の名刺を名刺入れの下から1枚取り出しB課長と名刺交換。
(3)いただいたB課長の名刺は、名刺入れのA社長の名刺の下に来るように、挟みます。
(4)そして最後C平社員との名刺交換をしてください。
C平社員の名刺は、B課長の名刺の下にしまい、着席しましょう。
自分の名刺の下に相手の名刺がこないように持つ。
相手の役職の高い順に順次名刺を重ねる。
この2つが最も大切なルールになります。
ちなみに頂いた名刺をどこで持つかについては実は厳格なルールはないようで、このように名刺入れに挟んで持つ方法のほかに、名刺入れの下に順番に持つという方法もあります。
その場合、自分の名刺も名刺入れの下で持っていますよね。
慣れるまで左手の指にいろいろ挟んで大変なことになって、緊張する場面ではいただいたお名刺を落としてしまうなどと、あってはならないミスにつながるかも知れません。
名刺は相手の「顔」です。
汚したり、落としたり、曲げたり、ものを書き込んだり、コースターに使うなんて
あってはならないことです
ですので、新入社員としては、いただいた複数の名刺は、席に着くまで安全に名刺入れに挟むという方法で説明させていただきました。
複数で名刺交換で名刺の置き方マナーは?
さて、いただいた名刺ですが、そのまま名刺入れにしまっておいてはダメなんです。
着席したあと、名前と顔を一致させる意味でも、名刺入れに挟んであった名刺は取り出して机の上に置きます。
目の前に置くと書類などが広げられませんから、自分のやや左側に「並べて」置きます。
テーブルの反対側には相手の3人が座りますよね。その時に例えば左から順に下記のように座ったとします。
C平社員 A社長 B課長
この場合、いただいた名刺もテーブルの上で
「C平社員」「A社長」「B課長」と、席順と同じに並べます。
ここで重要なのが、自分の名刺入れです。
この3人のなかで一番「上の立場」であるA社長の名刺の下に、自分の名刺入れを置くのです。
これも、周りからみて間違えないか「ハラハラ」されるポイントになります。
名刺入れの上に偉い人の名刺を置くというところで、間違えると「あっちゃー汗」と周りに思われますよ。
懇談が終わり立ち上がって、その場を去るときは、再度偉い方の名刺を上にして順番に重ね、名刺入れの一番上に丁寧におさめます。
ただ机の上に並べる枚数も3枚くらいなら問題がありませんが、10名分にもなると、並べてもいられませんよね。
その場合は、名刺の束を額の位置まで持ち上げて、お辞儀をした後「頂戴いたします」と一言断ってから名刺入れに仕舞います。
ちなみに、机の上に置く際の名刺入れの向きですが、特定のルールはないようですが、名刺入れの山、つまり背を相手側にして置くという人が多いようです。
まとめ
新しい会社で仕事がはじまる前にやはり予習をしておくと、研修で習うにしてもスムースに頭に入りますし、照れくさいかも知れませんが家で練習をしておくといいですよ。
新人は何事も練習。私は新人は銀行だったので、札勘定は家でできるまで何度も偽のお札で練習しました。やっぱりできる同期はすごく練習したらしくて、すぐに見事な札勘定ができるようになっていました。
新人はそのようにひたすら練習です。
現場で取引先に会っていきなり・・・・の場面では失敗せずにできないものなんです。
名刺交換でうっかり間違えて、動揺してしまい、肝心な懇談の内容も覚えてない・・・では、本末転倒です。経験がない分練習でカバーするくらいの気持ちで、まじめに取り組んでくださいね。
もしそうなら自分の名刺も別に作っておくといいですよ!ネットワーク作りにも役立ちます。
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