事情で実家を取り壊すことになったため、私の七段飾りのお雛様をどうするか決断を迫られた経験があります。

飾ることなく20年以上たっていましたが、いざ処分となるとさすがにしのびなく、かなり悩みました。

海外に在住のため、日本から現地へ海外発送も考えたので、海外赴任などでお雛様をどうするか考えていらっしゃる方にもこの記事は参考になるかも知れません。

ということで、今日はその当時の体験を交えて、お雛様の処分の仕方や人形供養の申し込み方などをお伝えします。

ぜひご覧ください。

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雛人形は結婚後どうするもの?処分の仕方

雛人形は、いつかはどうにかしなくてはいけないものです。

実家では保管する場所があっても、今住んでいるところに持っていくことができない場合が多いですよね。

わたしも実家をなくすことになるまで、雛人形については心の隅では気にかけていたものの、先送りにしていたのが実情です。

でもいざ処分となると・・・悩みました。

雛人形は、持ち主の女性の身代わりで厄災を引き受ける意味を持っているので、処分というと何か気分的に落ち着かなかったのです。

私のお雛様は父方の祖父母が買ってくれたもので、毎年父がひな段を組立て、必ず最後にお内裏様とお雛様が左右どっちか分からなくなって、前の写真を引っ張り出して参考にしていたエピソードを覚えています。

楽しい思い出がいっぱい詰まっていたんですよね。だから余計に処分ということは考えたくなかったのですが、期限が迫られていたため、これ以上先延ばしにすることはできません。

女性一人に対して、ひとつのお雛様のセット。

ずっと自分で持っているか、

または、私のように生活事情が変わったときに処分する人も多いようです。

重い腰をあげて、箱をひとつずあけてみることにしたとき、

恐ろしいほど長い間開けていなかったにもかかわらず、全部のお人形が痛むことなく、最後にしまった時とかわらずきれいな状態で保存されていたことにまずびっくりしました。

そうなると、余計に処分は心が痛みます。

何日もぐずぐず悩んだのですが・・・・・

 

ある時ふと良い考えが浮かびました。

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お雛様の海外発送の仕方

私は海外に在住なのですが、お内裏様とお雛様だけでも、私が生きている間毎年飾ったらどうか、というアイデアがふと沸いたのです。

そこから一気に心が軽くなったんですよ。

調べると、お雛様は結婚したからといってお役目が終わると考えなくてもよい、つまりその女性がずっと一生持っていてもよいものだと分かりました。

というわけで、三人官女、五人囃子、右大臣左大臣、師弟たちは人形供養に。

お内裏様とお雛様は装飾品と一緒に、海外へ船便で送ることにしました。

 

お雛様を海外に送る方法

お内裏様とお雛様を船便で送ったときにどれほどダメージがあるかは想像できませんでしたが、まずはちょうどいい大きさのプラスチックの衣装ケースに二体を並べて、その周りをパッキング用の空気が入ったクッションで詰めました。

そしてその衣装ケースごとゆうパックの箱に入れて、衣装ケースとダンボールの間にも新聞紙や発泡スチロールのクッション剤をいれました。

海外にものを送るときには、必ずインボイス(送り状)というものを作って箱の外に貼り付けておかないといけません。

検疫や税関で開けられ乱暴に扱われる可能性も考えて、箱の外にはマジックで大きく「伝統的な人形が入っています。取り扱いには十分注意してください」「壊れ物」と英語で書き、インボイスにも、壊れ物ということを明記しました。

インボイスには値段も書くのですが、これは関税をかけるかかけないか判断するためで、適当に数千円ほどの金額を表示しました。

結局二重の梱包が功を奏したのか、二体のお雛様はまったくダメージを受けることなく海外の自宅に到着してくれました。

 

人形供養に出す方法・供養先を見つける方法

実家にはフランス人形をはじめ、母が集めていた日本人形など、雛人形のほかに全部で20体くらいはあったと記憶します。

それらは全部ネット検索で見つけた岩手県のお寺に宅配で送って人形供養をお願いすることにしました。 (実家は東京です)

これは4年ほど前の話なのですが、現在検索すると当時よりもたくさん供養先情報が出てきますから、利便のよいところを選ぶとよいと思います。

岩手県のそのお寺を選んだ理由は、料金が良心的だったためと、供養をするとその旨はがきで報告してくれるという部分でした。

ダンボール箱に何体か分けて詰めて、全部で4箱分くらいになり、費用は現金書留で一緒に送りましたが、お寺や神社によっては振込みもできますので、支払い方法は確認してみてください。

供養の費用はダンボールひとつ単位での計算だったため、20体もあった割りに、1万円ほどで済みました。あとは宅配便の送料です。

日本人形の入っていたガラスケースは、家を壊す業者さんが置いていってよいといってくれたため、お願いしました。

家の建材と同じものだからという理由です。

何ケースもあったためゴミに出さないで済んでとても助かりました。

自分で処分するとしたら、東京の場合ガラスと木材に分けて、ガラスは燃やさないゴミで(ちゃんと壊れ物・ガラスという表示をしてラッピング)。木材は燃やすゴミで出すことになるでしょう。

 

まとめ

お人形を供養するかどうかは気持ちの問題です。

まったく気にしない人であればゴミに出してしまってもよいかとは思いますが、

私はやはり供養をお願いしてなんとなくすっきりしましたし、人形を捨てる罪悪感も感じることなくよかったと思います。

なにより、思い出の女雛と男雛を今でも持っている事実にとても満足しています。

 

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