初詣で神社でいただいてくる破魔矢。
縁起物だからと家に持ち帰ったものの、どこに飾るべきなのかと悩みませんか。
神棚があればそこに飾るのかとも思いますが、そうでないときはどうするのが正しいのでしょうか。
神社の授与品を間違って扱わないためにも、ぜひこの機会におさらいしてみましょう。
お正月の破魔矢の飾り方
破魔矢には、鈴や絵馬、お守りがついていることがありますが、それはそのまま一緒に飾りましょう。
破魔矢が入っている袋もとります。
飾る場所ですが、「特に決まっていない」というのが実は正しいようです。
とはいえ、トイレに飾るのはぜったいNGです。
台所や浴室も汚れやすいのでやめましょう。
破魔矢はいわば神様の分身ですから、不浄なところは嫌います。
ですが神様を見下ろさないよう、大人の目線よりも上に祀ることだけに気をつければ、こだわらなくても効果はあるそうです。
神棚があれば神棚にお飾りするのがベストでしょう。
神棚におく場合、天井までの高さに制限があると思いますので、たいがいは横向きに置くということになると思います。
すると今度は矢先を左か右かで迷うと思いますが、「特に決まりはない」そうなのですね。
神棚がない場合ですが、床の間や玄関のドアの内側の上、たんすの上、部屋の鴨居の上などに飾る人が多いようですが、これにも特に決まりはありません。
神様が嫌がらない、不浄ではないところでありさえすれば、縦に飾っても、横に飾っても大丈夫です。
ただ方位にどうしてもこだわりたいという場合には、部屋の北側や西側に飾ります。
理由は破魔矢が壁を背にして南か東に向く形になるからです。
神棚を設置する場合と同じで、北や西向きというのは凶とされています。
破魔矢を横ではなく縦に飾る場合、矢先を下にするように飾ります。
ちなみにオンラインショップなどを探すと、破魔矢専用の飾り棚を売っている店もありますので、気合を入れて飾りたいという場合には、きちんとした台を購入して毎年飾るのに利用してもいいかも知れませんね。
お正月の破魔矢にはどんな意味があるの?
「破魔矢」は漢字だけ見ると、魔物を射って破壊する矢=厄払いの矢かな?と思いますよね。
もともと「ハマヤ」は「浜矢」という漢字で書かれていたそうです。
かつてお正月にハマ打ちという行事がありました。
ハマという藁縄で作られた円形の的を空中に投げ、弓矢で射落とし作物の豊凶を占っていたのです。
いつしかハマという漢字は悪魔や煩悩を打ち破る意味の仏教用語の破魔となり、「魔を破る」、つまり魔よけのお守りとして、お札やお守りと並ぶものとして神社で授与されるようになったそうなのです。
ちなみに、破魔矢よりも大きいけれど、似たような縁起物で鏑矢というものもありますが、この二つはどう違うのでしょうか。
鏑矢はかつて戦国武将がいくさ開始の合図として空に向かって放った矢でした。
合図なので、射ると音が出ます。鏑と呼ばれる部品が音を鳴らす仕組みです。
「戦で一番最初に放たれる矢」という意味から、一番矢とも言われ、進学や就職、新築や引越しなど、その年から新たにスタートを切るときの縁起物という意味があります。
鏑矢と破魔矢は意味合いがそれぞれ違いますが、両方いただいて一緒に飾っても、まったく問題ないそうです。
破魔矢の返納の仕方
破魔矢は神様が宿っていますから、「処分」という言葉は使わないようにしましょう。
お札やお守りも同様です。
お札、お守り、破魔矢などは「売る、買う、処分」という言い方ではなく、「授与する・される」「いただく」「たまわる」「お返しする」などと言います。
さて、返納の仕方ですが、破魔矢の効果は1年ですので、その年のお役目がおわった破魔矢は、翌年の初詣の際に、神社に返納するのが正しい方法とされています。
ただ引越ししたり、破魔矢をいただいてきた神社に初詣にいけない場合には、行けるときいつでも近くの神社へ返納すればいいようです。
年末年始ですと、お札やお守り、破魔矢を返納するための場所【古神符納所】が設けてありますのでそこへお返ししましょう。
それ以外の時期には、神社の方に聞いて、直接返納するようにしてください。
お賽銭箱がある場合は心づけ程度(100円ほどで大丈夫のようです)収めるようにしましょう。
お正月の破魔矢についてまとめ
破魔矢やお札など、神社からいただいたものは粗末に扱いたくないですよね。
今年からはきちんと飾り、幸運を招き入れて、よりよい年になるといいですね。